麺屋歩夢淵野辺本店~まだまだ冷やしは終わらせない!辛い冷やし中華麺1㎏

冷やし中華もうすぐ終わります。

そんな非常事態宣言出されては、倒れても行かねばならない麺屋歩夢淵野辺本店。

ギンギラギンの熱射に全身を焼かれ滝の汗に阻害される視界に本能でハンドルを切りながら。

着いた~✨

冷やし中華の券を渡す瞬間、かねてよりの懸案事項が胸をよぎります。

それは、辛い冷やし中華

勿論辛いものが苦手な私。しかもラー油の油分も苦手です。
けれど常連様方のオススメ、試さぬ訳には行かないのでは…。

と、言うことで今回のオーダーは冷やし中華(950円)+辛い(100円)+大(100円)+海苔W(200円)。
今回、辛味は充分なので私には珍しく生姜無しです。
更にアブラ、フライドオニオン抜き、辛さ半分というスペシャルオーダー。

そして麺量申請700gの筈のところ…。

「あ、1㎏茹でちゃった!」

?!

まさかそれ、こっちに全部入れたりしないよね?!

が、ニヤッと笑う歩夢店長、途中で悩む振りをするように、一度手首を返しつつ、茹で上がったてぼの麺を全てザザッと黒すり鉢の中へ。
たじろぐ私にいざや着丼。

何とかの一つ覚えに野菜マシマシコールをしてはおりましたが、麺増しの分かいつもより幾分控え目の増し野菜はフェミニスト歩夢店長の優しいところ。視覚的インパクトを和らげてくれます。

「頑張ってね!」

3席離れたお兄さんから飛ばされる声援に、虚勢の笑顔を返していただきます。

ばくり!

はぅう…。

この穏やかに冷やされた野菜は内臓の底から私を癒し、いつの間にか入り過ぎていた全身の力を程好くリラックスさせてくれます。

本日のメイン登場、特製ラー油を纏わらせ、赤く照らつく歩夢麺。

ずるうっ!

!!!

来た来た来たーーー!
ジャスト来たー!!

一般的に言われるところのスープ同様、麺にもかなりブレが有る自家製麺
歩夢はそれだけでなく、かなり麺の重量感が高いところでブレ動きます。

が、今回の麺、噛めばグミッと歯を押し返し、ツルリとしながらミクロのざらつき、飲み込めば心地よく落ちて行く重量感ながら胃内での膨張感が有りません。
茹で具合、洗い水切り、ほの冷たくて胃に優しい麺の温度、全てにおいてパーフェクト。そう、誰が何と言おうと私はこの水で引き締めたゴワゴワカタムチ麺至上主義。
鼻腔に抜ける密度の高い小麦の風味、飽きの来ない甘味は意外な事にこちらも立役者。

そう、辛いスープ。

「山椒は大丈夫?」
「辛さ半分だから味が薄かったら言ってね」
と色々調整して貰っての(半分だけど)辛いこのスープ、初めからそれなりに麺に絡められているのですが実は予想以上に麺の味を引き立てています。

スープそのまま味見する勇気はさすがに無くて野菜にかけて食してみれば、基のスープの豚のコクと甘味が野菜の甘味とも相まって先行し、後から喉に辛味が来ます。

麺は、スープが絡む配分故か、辛味が前面にかなりの強さで出るのですが、唐辛子の尖った辛味ではなく汗腺を刺激しない旨味系。一定以上に辛味を感じさせない為、食べ続けても飽きや苦しさが有りません。
いつもなら、あ、辛いって思うだけでつらくなる私が、今日はこの辛さを味わう為に来ているのだと自然にシフトチェンジ出来る味わい深さ。
そして、今回はアブラを抜いて貰っているので脂肪分による重苦しさがほとんど有りません。

見るからに神豚来たあぁっと喜びに打ち震えた端豚でしたが…

囓り付いたらマジで近年最高に神がかってる奴っっ…。

大きくて厚み充分、柔肌のように吸い付くような弾力、赤身も脂質が程好く混じり甘じょっぱい味染み染みで、かと言って濃過ぎる事無く。

そして何と言ってもやっぱり、私はこの冷製仕様が好きなんです。
多くの人は温かい豚が好きと言いますけれど私はこの脂が表面をテラテラしてなく固まって舌に残らない、テリーヌのようなこの豚が凄く好き。

終盤は割りスープ!

ニカチカさん、どうですかー?
これが金丼補正の入っていない割りスープですよ。

そのまま口に含んでみればもったりと粘度高く喉に詰まるようなまさに豚のボタージュスープ。

これを重たく感じる人も多いですが、脂に弱い私の筈がこれはラーメンスープにかなりお気に入り。すり鉢の中に全投入し、残りを熱々で楽しんで完飲完食。

前回あんなに苦戦した麺1㎏。
連続撃沈なんぞしたら農水省に取り締まられるwww、なんて思いながらの食べ始めでしたが色々驚いているうちに意外にもスルスル完食。

今回のチャレンジ辛い冷やし中華
確かにこの味を知ってしまうとノーマルがちょっと物足りなくなってしまうというのも分かりますね。
辛味って、単独の味覚だと思っていたのですがそうではなく、ベースをプラスアップする味覚、複合的なものと捉えることが出来た今回、これからもっと好きになりそうな予感がします。

そしてアブラ抜きにすることで負荷がかなり軽減することも分かりましたので、これまた色々な匙加減が試せそうですね。

今回、盛りの危険な助手さんを寸止めし、自ら私のカスタマイズに応じ、ジャストの調整を実現してくれた歩夢店長、ありがとうございました。
いきなり麺1㎏盛ったことは忘れます。

そして今回も常連さん達が和気藹々、私もフィリさんご夫婦やいけちゃん丸さんにご挨拶出来ました。
フィリさん、2回くらいしかお会い出来ていないにも関わらず私の顔を覚えてくれていて、端っこの私に気付きアイコンタクトやいけちゃん丸さんへのご紹介、本当にありがとうございましたm(_ _)m。

やっぱり楽しい麺屋歩夢。
因みに歩夢店長、床屋さんに行かれたと見えてヘアスタイルがなかなかダンス系アイドルっぽくてカッコいいです。
今だけの歩夢店長を愛でたい方弄りたい方も是非。

ごちそうさまでした。